アノ映画日和

年間500本以上鑑賞、あらゆるジャンルの映画をイラスト付きで紹介

「シン・ゴジラ」感想 だからこんなに面白い!何度も観たくなるシンゴジラ

 

やっと観れた!
おお凄え!カッコいい!面白れぇ!
と、過度の興奮状態に陥りBlu-ray購入から1日に最低2回は観る日が続いている。
そして、絵が描きてえ!絵がぁ!
その衝動で絵を描いた。

しかし文章は何も考えてなかった。
そもそも何を書いても、たぶん誰かが似たような事を既に書いている可能性が高い。
でもせっかく描いた絵だから見て欲しい...
ブログに残したい...

こうなったら絵と絵の間に、思った事を場繋ぎ的に書いて何とかやり過ごそう。
これを「アノマリ作戦」と名付ける。

アノマリ作戦遂行に際し、ネタバレの直撃や見当違いの危険性があります。
読者に面白さの保証は出来ません。
....だがどうか読んで欲しい!
このブログの未来を君たちに託します...以上です。


2016年/日本
監督:庵野秀明(総監督)、樋口真嗣
出演:長谷川博己、竹野内豊、石原さとみ、ほか
上映時間:119分

f:id:hagane-mk:20170325182205j:image98点

 ざっくりあらすじ

東京湾アクアトンネルが突如起こった浸水により崩壊した。
官邸では総理含め官僚達による緊急会議が行われた。
海底火山が原因だろうと話し合われる中、内閣官房副長官、矢口蘭堂ただ一人巨大生物の可能性を示唆した。
一同、失笑に付していたがまさにその時巨大な尾が海中より姿を現した。
更にその巨大生物は東京都内に上陸。
歩みを止めないその生物は次々と街を破壊していった。
この未曾有の大災害の主は『ゴジラ』と名付けられる。
日本は、いや人類はいかにゴジラに立ち向かうのか。

 

夢よ飛び散れ花となれ
悲しきASIAN  BOY

パシフィックリムを観た時にやべえ!アメリカが凄え面白い怪獣映画を創りやがった!
喜ぶと共に危機感を感じた。
怪獣映画がアメリカに取られちまう。

グエムルを観た時もやべえ!韓国も面白い怪獣映画を創りやがる!
危機感を感じた。

最近、邦画で面白い怪獣映画を観たのは何時だ?
外国力士ばかりが横綱になり、日本人の横綱がなかなか誕生しなかった時代と同じような危機感を感じていた。

邦画には邦画の面白さがある!

そう心に言い聞かせていたし、実際邦画らしい邦画の傑作はいくつも生み出されている。
でも心のどこかで

ルールなしで戦った時1番強い国は何処だ?

に似た不安を感じていた。
競った時に比較的体の小さい日本人は勝てるだろうか?
不安を感じる。
これは映画にも言える。
実際肉体的ビハインドがある様に、映画の世界でも製作費のビハインドがある。

製作費を海外ほど注込めない日本では技とアイデアで勝負するしかないのかなぁ。
エンタメではアニメ以外は太刀打ちできないのかなぁ。

そんな積年の不安を吹き飛ばすように今作が生み出された!

今作はゴジラを取り戻しただけでなく、怪獣映画も取り戻してくれた。
そしてエンタメ映画というジャンルで他国にリードを許していたが、追いつくどころかぶち抜いてくれた!

観たかハリウッド!これが
Made in Japanの底力じゃい!

ま、日本人だから面白いってのはあるし、日本人でもつまんないって言う人もいるだろうけど...

そんなの関係ない!
僕が面白ければそれで良いのです!

こんな感じで知らんがな的なことが続きますが大丈夫ですかね?
読み続けるかどうかは読者諸君のご意思で決まります。
苦しいところでしょうが...どうかご決断を!

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世界の終わりは そこで待ってると
思い出したよに 君は笑い出す

先の文章から残りここにいる事に感謝する。
残念ながらここに来る事が出来なかった者たちの想いと共に、諸君には頑張って読み続けて欲しい。 

この映画が素晴らしいと感じたのは他国のパニックエンタメ映画と全く違う構成であること。
だいたいどんな敵が襲来しようとどんな大災害に見舞われようと、結局は家族愛とか恋人の為とか、友情とか僕たちが共感しやすいサイズの感情を柱として描かれるじゃないですか?

お父ちゃんがUFOに突っ込んで息子たちの誇りとなるとか。
ハリーアイラブユー!でエアロスミスとか
いや、どっちも好きなんですがね。

邦画でそれやって成功した作品て少ないんですよね。

今作の主要たる人物達にも当然家族はあるだろうし、恋人がいる人もいるでしょう。
スマホで家族の画像見たりする人もいましたし、でも柱はそこじゃないんですよね。

庵野さんはとにかく単純に面白いものを創ろうと考えたんでしょうね。
ハリウッド式じゃない日本人による日本人の為の日本人の映画を。
で、シンプルに鑑賞者はゴジラ映画の何が観たいの?に辿り着いたんでしょう。

・とにかくゴジラがカッコよく、恐く、魅力的であること。
・ゴジラが街を破壊しまくること。
・それに日本人が持てる最大武力で立ち向かうこと。
・小さくまとまらず派手であること。

結局はこれじゃないっすかね?

1つ目の要項。
これは怪獣映画の宿命なんですが、どうしても出オチ感が否めない。
それを回避する為に多くの映画は怪獣を沢山出すかチラ見せで引っ張るかをする。
しかし今作は怪獣はゴジラのみ!
しかも結構前半で全体像を晒す!
で、どう出オチ感を失くしたかというと、

形態変化!

俗に言う?フリーザ様方式ですね。
最終形態に辿り着くまで、え?これで良いの?的なビジュアル。
個人的には第2形態萌えですが。
どんどん進化し、よりカッコよく、恐く、魅力的になっていきます。
まさかゴジラでこの方式を取るとは...恐るべし庵野秀明。

2つ目の要項。
これは3.11など大きな災害、あるいは戦争を連想させるから不謹慎という方もいるでしょう。

でもぶっちゃけ破壊のないゴジラなんか観たい?
観たいのは決して人が死ぬとこじゃなくて、街が破壊されるとこが観たいんですよ。
まぁ、人が残酷に死ぬホラー映画を好んでよく観る僕が言っても説得力がないでしょうが、ゴジラで見たいのは死じゃなくて破壊です。

いやぁ、素晴らしい破壊ぷりでしたね。

あの破壊っぷりだけでもリピート必至です。

3つ目、4つ目の要項に関しては、あえて書く必要もないですね。
どちらも大満足の出来です。

別に否定されても構いませんが、今作が最高に面白くて大ヒットしたのはこのシンプルな4項を徹底して見せたからです、絶対!

え?似たようなこと他のブログでも読んだ?
知らねえよ!
こちとらネタバレ回避でよそ様のブログなんて一切読んでねえんだから!
Blu-ray買ってからはシンゴジ観てたか絵描いてたか、あいだに違う映画観ていたかしかしてねえんだから!
思った事と書けることを書くしかないだろ!

フガフガ💢
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エキゾチック エキゾチーーーック
ジャパン!ジャパン!

ゴク...ゴク...ふぅ...すまない。

4項を徹底する為に、ある意味ストーリー性は潔いくらい捨ててますよね。
あらすじ説明だけなら1分で出来るんじゃないですか?

代わりに描かれてるのは、現代の誇るべき日本人とは?武士道とは?大和魂とは?みたいなやつ?

いや、お国の為にとか特攻的な事だけじゃなくてさ。

それを表してる僕の大好きなシーンが2つありまして。

1つは自衛隊の攻撃がゴジラに一切効かず撤退する時に隊員が言うんですよ。

「気落ちは不要、国民を守るのが我々の仕事だ。攻撃だけが華じゃない。住民の避難を急がせろ」

平和ボケしてると言われる日本人ですが、日本人が闘うのは攻める為じゃない!守る為なんです。
自衛隊の皆さんが災害時に見せた行動、あれに今なお残る日本人の大和魂を見ましたね。

2つ目、命を投げうった凍結作戦が成功し終わった時。
普通なら大人は握手、ハグ、ハイタッチ。
子どもは喜び走り回る。
エアロスミスは
ドンワナクロ~ズマイア~イズ!

と歌う場面です。
しかし日本人は違います。
静かに、
「現時刻をもってヤシオリ作戦を終了する」

これです。
未曽有の大災害で亡くなった人達、守るために犠牲になった人達、そして敵でありながら神でもあったゴジラに敬意を表す様に、静かに胸に喜びを閉じ込めるのです。

力士が勝ってもガッツポーズを取らないのと同じです。
まぁ中にはウェ~イと道頓堀に飛び込む輩もいるかもしれませんが...

で、全てが終わった時に矢口が有難うございますと統合幕僚長(國村隼さんね)に言うと

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もう武士!侍!大和魂!

己がやるべき事をやったまでさ。
その考えで皆が動いた結果です。

突出したスーパーヒーローが地球を救うのではなく、各々が出来ることにベストを尽くし団体戦で地球を救う。

これこそがJAPAN!

これに痺れない日本人がいますかね?

いやぁ素晴らしい。
今作は邦画界の未来を救いましたよ。
キャプテン翼に憧れてサッカー選手になった人がいるように
Mr.childrenに憧れてミュージシャンになった人がいるように
今作に憧れ俳優や映画監督になる人がきっといるはずです。

もしかして、政治家や自衛隊員になる人もいるかもですが、それはそれで良しです。


ああ、まだまだ書きたいことが沢山あるけどなぁ。
各人物の魅力、名言、音楽、初代ゴジラへのリスペクト、ゴジラの第1から第3形態の絵も描きたいし...
でも、もうこんな文字数だ。
読み疲れて途中で去った人も沢山いるだろう、残念だが

現時刻をもってアノマリ作戦を終了する...ありがとう、ご苦労様でした。

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追伸、今回シッチャカメッチャかなブログになりましたが、次回書く機会を貰えれば書けなかったあれこれをもう少しちゃんとまとめて書きたいと思います。
大丈夫、スクラップアンドビルドでこの国はのし上がってきた、だから今度もやれる...はずです。

追記、

え~と本文内に間違いがあるとのご指摘がありました。

全てが終わった時に矢口が有難うございますと統合幕僚長(國村隼さんね)に言うと~

の部分は全てが終わった時ではなく、ヤシオリ作戦の準備が終わった時でした。訂正すると共にお詫び申し上げます。

ま、その覚悟に侍スピリットを感じたってことで許してね。

シン・ゴジラ Blu-ray2枚組

シン・ゴジラ Blu-ray2枚組

最後にこの映画を好きな方にお勧めしたい作品を紹介して終わります。
・ゴジラ(初代ゴジラ1954年版)
・ゴジラvsビオランテ
・巨神兵東京に現る
・パシフィックリム