ふざけんな!そんなもん決めれるか!と往復ビンタ炸裂ですが
1番回数観てる邦画は?と質問されればこの映画をあげます。
最新作リップヴァンウィンクルの花嫁が上映される中、20年前の岩井映画を紹介だぜ!
1996年/日本
監督:岩井俊二
出演:CHARA、三上博史、伊藤歩、江口洋介、渡部篤郎、ほか
上映時間:149分
85点
ざっくりあらすじ
むかしむかし、円が世界で一番強かった頃、その街は移民たちであふれまるでいつかのゴールドラッシュのようだった。円を目当てに円を掘りに来る街、そんな街を移民たちはこう呼んだ
円都《イェンタウン》
でも日本人はこの名前を忌み嫌い自分たちの街をそう呼ぶ移民たちを
円盗《イェンタウン》と呼んで蔑んだ。
ちょっとややこしいけどイェンタウンというのはこの街とこの街に群がる異邦人のこと
頑張って円を稼いで祖国に帰れば大金持ち、夢みたいな話しだけど何しろここは円の楽園...イェンタウン。
そしてこれはイェンタウンに棲むイェンタウンたちの物語。
ママゾンレーイほにゃにゃにゃほーにゃにゃ
この映画の何が好きってストーリーや世界観ももちろん好きなんだけど、何といっても登場キャラたちが好きすぎる。
個性的で魅力的なキャラばかりでキャラが勝手に動いて勝手に世界観とストーリーが出来上がったんじゃないかとさえ思えます。
グリコ(CHARA)、フェイホン(三上博史)、アゲハ(伊藤歩)主演陣は言うまでもなくラン(渡部篤郎)もシェンメイ(山口智子)も記者の桃井かおりも出てくるキャラ皆んな好き。
その中でも断トツ好きなのが、上海系流民を率いる円盗の顔役的存在リョウリャンキ(江口洋介)。
もうこいつの登場シーンからの一連の流れがムチャクチャカッケェ!
このシーンだけでもこの映画観る価値アリなんじゃない?
あまりに好きすぎるのでイラストにしてみました。
寂しさもYes Yes ときめきもYes Yes
あ、今回はあらすじとか全然追ってく気まったくないです。
好きな映画の好きなとこ書いてるだけっす、すいません。
観てない人にはさっぱり???のはずなんで観てからまたお越し下さい。
で、次に好きなシーンがグリコが青空に逃げて追ってきたマオフウ(白塗りの男ね)率いる上海系流民軍団と対峙するとこ。
グリコが磁気テープを渡して降参しようとしてんのにランが淡々と猟銃ぶっ放すのね。
で、何考えてんのよってとこに山口智子のバズーカー炸裂!最高でしょ!
呆気に取られて呆然とするマオフウに猟銃を突きつけたランがひと言
「あんた、今日は厄日だな」
バンッ!!!
くぅ〜〜しびれますね。
マオフウの頭と同時に僕らの胸も撃ち抜かれましたよね?
ここも何回も観たなぁ。
あと忘れちゃいけないのがフェイフォンの取り調べシーン。
リョウリャンキとの繋がりを疑う刑事に殴る蹴るの暴行を受ける
ああ?イェンタウンは金か?金を払えば喋るのか?なぁイェンタウン!ボカスカ!
ボロボロになりながらひと言もらすフェイフォン
それを通訳として同席してた上海系の男が言う
イェンタウンは...
イェンタウンはお前たちの祖国の名前だろ!!!
...と言てる
ここ胸熱すぎでしょ!
で、その後フェイホンが死んで、回想シーンに入るじゃないですか?
そうそうあの空を見上げるとこ。
イェンタウンバンドの看板(蝶の写真)がまるで飛ぶように空高く釣り上げられてるのを見上げるフェイホン。
あそこ、僕ダメなんすよ。
何っ回観ても泣いちゃう。
あそことラストのリョウリャンキの振り向きざまに流れはじめるスワロウテイルバタフライのイントロ。
ポーパーーって流れはじめた瞬間に涙腺崩壊です。
アイディディマーーイウェーー
ふう...スワロウテイルを好きなキャラ、シーンをあげてきたけど結構特殊なキャラや過剰な演出してますよね。
英語と中国語と日本語が混ざった変な言語使ってるし。
普通こんなのリアリティなさすぎて漫画ですよ。
でもあの世界の住人はカメラが外れた先にも存在して生活してるんじゃないか?と思わせるぐらい血の通った説得力があるんだよな。
江口洋介ではなくリョウリャンキ
CHARAではなくグリコ
役者が演じてるのではなく、そのキャラクターが存在しているとしか...
それがいわゆる岩井俊二ワールドってやつなのかな
さいきん特殊な世界を描いた作品多いでしょ?漫画原作のやつとか。
CG使ったり一生懸命世界観創ろうとしてるけどセットの外側の日常やカットかかったあと談笑する役者陣が透けて見えてハマれない。
スワロウテイルを観て世界観て何?をもう一度考えて欲しいなぁ...