アノ映画日和

年間500本以上鑑賞、あらゆるジャンルの映画をイラスト付きで紹介

「私は貝になりたい」感想 中居くん、トラウマ映画を観たらSMAPと重なってより辛くなったよ

 

SMAPで繋ぐ映画紹介もいよいよ最後。
最後はやはりリーダーである中居くんに締めて貰いましょう。

でも…困ったぞ。

中居正広主演で書きたい作品がねぇ!

模倣犯?またまたご冗談を
ATARU?いや、すみませんがTVドラマの延長線上のものを映画とは認めてないんですよ。

となると…

う〜〜ん、仕方がない…トラウマのフタを開けるしかないな…

 

2008年/日本

監督:福澤克雄

出演:中居正広、仲間由紀恵、石坂浩二、笑福亭鶴瓶、草彅剛、ほか

上映時間:139分 

f:id:hagane-mk:20170117230905j:image80点

ざっくりあらすじ

戦時下の日本。清水豊松は理髪店を営みながら妻の房江、一人息子の健一と三人ささやかな暮らしを過ごしていた。
しかしそんな豊松にも赤紙(招集令状)が届く。
厳しい訓練の後、戦場に向った兵士たち。
豊松は上官に捕虜の処刑を命じられたが彼はそれを拒んだ。
しかし上官の命に逆らう事など許されるはずもなく、やむなく夢中で銃剣を突き刺した。
そして戦争は終わり愛する家族のもとに帰った豊松であったが、運命は残酷にも豊松をまた家族から引き離す。
捕虜を殺害した戦犯として逮捕されてしまった。
豊松に下された刑は...

 

泣きたい気持ちだよ
僕は一人きり 風に吹かれ肩が少し震える

僕は戦争映画が苦手です。
観ていて辛くなる。
名作とされる「ライフイズビューティフル」でさえ、うわ!ダメだ!となり
大好きなブラピ作品でも「フューリー」は観ていない。

そもそも僕が戦争映画を観れなくなったのは、ガキの頃、所ジョージ主演でリメイクされた「私は貝になりたい」を観たからだ。

始まりから最後まで救いのないそのドラマは幼い僕にトラウマを植え付けるに充分な残酷さと愚かさを描いていた。

NO!WAR!
NO!WAR!

心の中の僕は大きなプラカードを掲げデモ行進するが、中居君の映画を語るに避けては通れない。

仕方がない…僕はTSUTAYAで借り恐る恐る再生ボタンを押しました。

 

〜〜それから139分後〜〜

 

つ、つ、辛え〜〜!!!

あれから僕も大人になり、日本にもそんな暗黒の時代があった事は学んだが
それを知った上でも辛い。

本作はリメイクであり、フランキー堺→所ジョージ→中居正広へとバトンは渡されている。

時代は流れ戦争を知らない世代にもその愚かさと残酷さを伝える為のバトン。
その重いバトンが中居正広に託されたのだ。

中居正広は見事にその大役を果たした。

てか、果たしすぎ!
僕はトラウマを克服するどころか、更に強固なものにしてしまったではないか。

代々この役を務めるのは国民好感度の高い芸能人。
それゆえに観ていてなおさら辛い。

この映画は泣ける映画として扱われることが多いが、僕はちっとも泣けない。
ただただ辛いという感情が心を支配する。

この映画はフィクションであるが、最後に残された言葉を含め何割かは事実である。
なんでこんな理不尽な事が起こるんだ。

NO!WAR!
NO!WAR!

僕はやはり戦争映画は観れない。
この映画は代々受け継がれるべき映画だとは思うが、次にそのバトンを受け取る芸能人が誰であれ僕は絶対に観ないだろう。

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その花を咲かせることだけに

一生懸命になればいい

再びトラウマ映画を鑑賞しその辛さは時を経ても変わる事がなかった。
それどころか新たな辛さも感じた。

それは今のSMAP5人とこの映画が重なる

という辛さ。

芸能と戦争を重ねるなんて不謹慎とお叱りの言葉を受けても仕方ないが、僕はそう感じたんだから仕方ない。

国という大きな存在が犯した戦争という罪の為に、最前線で戦わされた兵士達が裁かれたという事実。
僕が感じた国とはジャニーズであり兵士とは当然SMAPである。

なぜだ?なぜ彼らが罰せられないといけないんだ?

彼らが謝罪する度に君たちが謝る必要なんてないよと思うのは僕だけじゃないはずだ

劇中唯一救われたのが上官であった石坂浩二演じる隊長が

全ての責任は隊長として命じた私にあり、彼らは無罪!少なくとも減刑すべし!
と言ってくれたこと。

よぉ、ジャ〇ーさんよ、同じ事をあんたは言えないのかい?

言いたい事を言えず、伝えたい事が伝わらない辛さも重なる。
彼らだって真実を全て言えればどんなに気が楽か。
真偽の分からないことで悪態を報道され、それに抗議すら出来ない。

知らないやつが勝手な事を言うな!
よくYahoo!ニュースで見かける、「...と関係者は語った...」

の関係者て誰やねん!
顔も名前も出せねえ奴が関係者を気取るな!

そしてそういった事全てが彼らと彼らを愛する者を引き離したという点も重なる。
これが1番辛い。

そういった見方をすると違う場面すら重なって見える。

例えば仲間由紀恵演じる妻房江が夫の減刑を要求する200名の署名入り嘆願書を用意しようと必死で駆け回るのだが、それがSMAPファンの「世界に一つだけの花」300万枚活動に重なる。
達成したのに望みは果たせずという結果さへも...

独房内で草彅君や笑福亭鶴瓶がカメオ出演していて、ひとりひとりになっても繋がりはあるという良い重なりも見えたが多くは辛い重なりだ。

普段このブログはその映画を観て欲しいから紹介するのですが、SMAPファンで未見の方は今はまだ観ない方が良いです。

もう少し、もう少し癒されてから観て下さい。
中居君の演技も映画内容も素晴らしいものではありますから。


Shake hip!(Shake hip!)

へっくし!(へっくし!)
Are you ready?Crazy5! 

ここからは映画とは関係ない事を語るので興味のない方は読み飛ばして下さい。

SMAPが解散して僕が1番心配しているメンバーは、何を隠そう中居正広です。

といっても芸能界から消えるとかそんな心配は一切してません。
頭の回転が早く、ユーモアがあり、気遣いの出来る彼の居場所は増えさえすれ減る事はないでしょう。
バラエティ番組の司会はもちろん、演技も達者な彼は映画でも観れるだろう。

でも僕が見たい中居正広はそれだけでは物足りない。

確かに彼の魅力は前記したことにあるが、忘れがちにされるのが彼のビジュアルの良さだ。
コンサートや音楽番組で歌い踊る姿はまさしくイケメン。
歌はあれだが踊りのキレやアップで抜かれた時のキメ顔。
個人的にはジャニーズでもトップクラスではなかろうかと評価している。

しかしソロになった彼はきっとそれを封印する。
僕はそれが不安なのだ。

男気を見せる、演技力で魅せるカッコ良さではなく、あざとい位に決めた中居正広

それが見れなくなるのは悲しくないですか?

なんとかIQ200以上を持つ天才とか美しき犯罪者とか漫画原作のイケメンとかそういう役を彼にあてがってもらえないだろうか。

映画やドラマの関係者の方々、どうぞご検討の程よろしくお願いします。

 

大きな大きな愛情だけで
僕らはきっと強くなれるんだ
愛する人へありがとう

さて、今回でSMAPで繋ぐ映画紹介企画も終わりです。
この企画を始めるにあたり決めていた事、覚悟していたことがあります。

どんなに人気のない記事になっても5人全員書こう
思ってもない事は絶対書かない

決めていた事とはそれです。
覚悟とは

ただの映画ブロガーがSMAPに便乗して記事を書かないで!
全然トンチンカンなことばっか言ってる!
あんたにSMAPの何がわかるの?

SMAPのコアなファンでもない僕が書いてるのだからこれらのクレームは必ず来るだろう。
それはファンにとっては当たり前の心情だから素直に受け止めよう...
そう覚悟してました。
(更新する度にガクブルに震えてビビッてましたが)

結果これまで書いてきて届いた声がこちらです!

ドン!

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Twitterでしたブログ更新のお知らせはファンの方々によって何十何百もRTされ、それによって何千何万の人に読んで貰えました。
そして届く共感や感謝のお便り、ここに載せたのはごく一部です。
クレームの類はたったの1通も来ませんでした。

スマスマ最終回のFAXかよ!
礼を言うのはこっちの方だ!
嬉しいぞこの野郎!

間違えた解釈、薄っぺらい感想、似てないイラストと感じた方も絶対いたはずです。
それなのに...

SMAPロスで落ち込む方々を少しでも元気づけたいと始めたはずが、
気が付けば逆に僕が元気を貰っていました。

当たり前ですが
「読んで貰いたいから書いたブログを読んで貰える」
ブロガーにとってこれ以上の喜びはありません。

あらためて感謝申し上げます

本当に有難うございます。

そして改めて気づかされたSMAPとSMAPファンの愛の強さ。
普通ファンの方は私たちの〇〇よ!と、にわかや部外者は敬遠しがちですが、SMAPは国民全員のアイドルという域にいるのでしょうね。

沢山の方に読んで貰えたのは僕のブログの力ではなく、そのおかげだという事は認識しています。

これを励みに今後も伝える力を磨き、楽しんで貰える様なブログ更新に努めます。


君を笑顔にかえる もっと熱い想い胸に伝えて

S.M.A.P SMAP!

 

最後にお願い
メンバーが別れそれぞれの活動となりましたが、皆さんご存知のとおりその中の1人が戦犯扱いの様に叩かれています。

行き場のない悲しみと怒りをどこかにぶつけたい。
その気持ちは分かります。
しかし真偽の分からない事で彼を責めるのは今回紹介した映画と同じです。

そして彼の後ろには今なお彼を愛するファンが沢山います。
彼を責める事は彼を愛する者を責める事と同じです。
あなた達は推しメンバーこそ違えど同じグループを愛した仲間じゃないですか。

仲間が仲間を傷つけるようなことは止めませんか?

誰を責めることなく彼らを応援し続ける事こそ、彼らが帰って来る港になるはずです。

あなたが悪態をTwitterかなにかで呟こうとしたその時、そんな綺麗ごと言ってたオッサンもいたなぁ...と思い出して貰えれば幸いです。

そして、こんな未来が来ますように

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追伸、企画は終了しましたがきっと彼らが出演する傑作映画はこれからも生まれるはずです。
その時はまた全力でブログを書きます。
では、またその時に会いましょう。 

私は貝になりたい [Blu-ray]

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最後にこの映画を好きな方にお勧めしたい作品を紹介して終わります。
・笑の大学
・THE有頂天ホテル
・アイカムウィズザレイン
・僕と妻の1778の物語