言わずと知れた大友克洋の代表作「AKIRA」
日本だけでなく海外でも今なお絶大なる人気を誇っている。
僕も映画史上最も優れたアニメ映画の1作と思っています。
しかし何度も観てるこの映画、テレビ放送で観た記憶はあまりない。
放送はされているのだろうが、おそらく深夜だったりローカルチャンネルだったりするのだろう。
「ラピュタ」や「カリオストロの城」などパヤオ作品はゴールデンで何度も放送され祭化してるのにAKIRAはならない
なぜだろう?
その理由を僕なりに考えてみた
1988年/日本
監督:大友克洋
声優:岩田光央、佐々木望、小山茉美、玄田哲章、石田太郎、ほか
上映時間:124分
97点
ざっくりあらすじ
1988年、第三次世界大戦勃発、東京は崩壊。
2019年、ネオ東京として復興を遂げる。
しかし最高機密(アキラ)を巡って、軍とゲリラは毎日闘争を続けていた。
アキラとはいったい何なのか
そんな中、金田をはじめとした不良集団は今日もネオ東京の夜を爆走していた。
しかし突如奇妙な少年が現れ、チームメイトの鉄雄は転倒し負傷。
奇妙な少年との接触で鉄雄は不思議な力に目覚め始める。
やがてその力は暴走をはじめ、その力を見た群衆は叫んだ
アキラ様が降臨したと
ラッセラ ラッセラ ラッセラッセ ラッセラ
「月曜から夜更かし」の効果音を聞くたびにAKIRAを思い出すAKIRA大好き人間はそうだそうだAKIRAを地上波ゴールデンで放送しろ!
と吠えてるでしょうね?
ラピュタの「バルス!」みたいに
「うるせぇ!俺に命令すんなぁ!」
「さんをつけろよデコ助野郎!」
TL祭り やりたいですよね。
なぜ出来ないのでしょう?
理由その1
不良集団がカッコ良すぎ問題
不良が主役、しかもカッコ良いので青少年に悪影響を及ぼす可能性アリ!
そう懸念されているのではないでしょうか。
確かに金田たちは改造バイクを法定速度以上のスピードで走りまわっています…ノーヘルで。
敵対チームと暴力沙汰も起こしています。
おまけにドラックまでキメこんでます。
あれはちょっと喧嘩っぱやいバイク好きの少年達なだけで不良ではないですよ!
と弁護したいですが、金田自身
「俺達ァ健康優良不良少年だぜ」
と名乗ってますから...
でもカリオストロのルパンは泥棒やん?
ラピュタのパズーもシータも盗賊の仲間に入るやん?
泥棒は良いけど不良はダメってのはえこひいきじゃね?
うん、これは問題として薄いな
理由その2 描写グロすぎ問題
結構グロいんですよね、特に鉄雄の覚醒後。
人をブチュっとつぶしたり内臓こぼれたり。
あとなんと言っても終盤の鉄雄の肉だるま。
「カオリが死んでくぅ!カオリの痛みが俺の中に入ってくる!」
ブチュチュ
確かに食事中にあれを見たら食欲なくすかも...
でも「カリオストロ」も伯爵 時計台の針でブチュッとなるよね?
「もののけ姫」も腕や首が千切れるよね?
「ナウシカ」の虫も結構ヤバくない?
ジブリがOKならアキラもOK
これも問題という程ではなさそう
理由その3 おっぱいブルルン問題
結構序盤でカオリがクラウンの連中に捕まって服破られるんですよね。
で、おっぱいブルルン&顔面パンチ。
エロ&DVでゲッツーでしょうか?
でも個人的にはあれは全然エロくない。
カオリにエロ臭が全然ないもの。
あれだったら「風の谷のナウシカ」のナウシカがテトを服の中に入れるシーン
胸の谷まナウシカの方が全然エロい!
全く問題なし!
理由その4 ナンバーズ怖すぎ問題
タカシ、マサル、キヨコ、
お前ら怖いねん!
いや、良い子よ、良い子達なんやけど
ビジュアルが怖すぎる…。
特にキヨコ
「夢を見たの…」
て、TVの前のチビッ子がお前の夢でうなされるわ!
次にマサル
何に乗ってんねん!
フリーザ様かよ。
あとタカシ…タカシは普通にお爺ちゃんやん…
これか?これが理由なのか?
ここでちょっと休憩
AKIRAで個人的に言いたいことがあります。
それは、
甲斐の評価が低すぎる!
AKIRAと言えば金田か鉄雄ばかりが話題になります。
確かに彼らが今作の中心でカッコイイです。
僕も大好き。
でも甲斐は彼らに次ぐくらいカッコイイですよ。
ファッションセンスだけで言えば断トツ1位でしょ?
金田と鉄雄のファッション…あれアニメだからカッコ良く映るけど実際問題どう?
冷静に「合コンに彼らが参加したら」を考えたら
「赤!メッチャ赤! シャア専用?」
「え?ベジータ様いるんですけど?」
と女性陣のトイレ会議で言われること間違い無し。
その点、甲斐のシャツ、ネクタイのコーディネート、靴のチョイス、パンツの丈
30年前のコーディネートと思えないくらいシャレオツ!
その辺を踏まえてイラストをご覧下さい。
はい、ご理解頂けたところで次の問題に行きましょう
ダァーン!ダ!ダァーン!
理由その5 幼児虐待問題
これは、結構深刻
軍が超能力の才能がある子供達を集めて調査、実験をしています。
いろんな薬を飲まされ、実験に次ぐ実験。
その馴れの果てがタカシ、マサル、キヨコ、そしてアキラくんである。
幼児虐待、人権侵害
これは流石のジブリも描いていない
あ、千と千尋の千尋。
親を人質に取られ、名前を奪われ、過酷な労働環境でトンデモない客との接客業。
あんな幼い子供をブラック企業に放り込んで、あれ幼児虐待じゃない?
え?千尋は志願して入社してる?
うん、そうね...これはちょっと苦しいかも...
理由その6 秘密結社暗躍問題
これはご存知の方も多いかも知れませんが
今作は翌年(2020年)に東京オリンピックを控えた2019年が舞台です。
そう、現実の未来を知っていたかのような一致。
30年も前に創られた映画なのに!
ただの偶然?
いや、その他にも失業率の増加、ドラッグの蔓延、一説にはAKIRAという人災による都市の崩壊と原子力発電所を結びつける声もあります。
様々なことが現実と符合しています。
もしかして大友克洋はどこからか未来の情報を聞きつけ、人知れず映画の中でメッセージを伝えようとしていたのかもしれません。
まだ僕達がキャッチしていない情報もそこにはあり、それをかぎつけた秘密結社がTV放送に圧力をかけているのだとしたら...
近い将来、あの映画のような事が僕たちに起こるのかもしれません。
アキラ様の目覚めは、もうすぐそこに
信じるか信じないかはあなた次第です!
理由その7
ラスト意味わからん問題
最後は確か...
暴走する鉄雄を止める為にアキラが目覚め
光の中に鉄雄を呑み込みます。
それを追い金田も光の中に。
金田を助ける為にタカシ、マサル、キヨコも光の中に
金田だけを救出し、彼等は光に閉じ込められる。
都市を一部崩壊させたその光はやがて収縮し金田の両手の中に消える。
映像は幾何学模様と宇宙の絵を映し、そこに子供たちの声で
「もう、はじまっているからね...」
しばらく沈黙の後
「ぼく...鉄雄...」
ラッセラ ラッセラ ラッセラッセ ラッセラ...
‐END‐
????
何のことやねん!
どういうこと?
何がはじまってるの?
きっとTVの前のちびっ子も
「お父さん、これどういう意味?」
となるでしょうね。
で、聞かれたお父さんも
「こ、これはだな、え〜と、え〜と、お..お母さん?」
となってしまいますね。
家庭に不協和音を届けるAKIRAより分かり易いジブリを!という放送局の判断も分らないではないです。
ということでAKIRAが地上波放送で祭化しない7つの理由を考えてみました。
いかがでしたでしょうか?
ぶっちゃけ問題になりそうなのは5と7なのかな?
だとしても視聴者をあんま舐めるなよって話ですよ。
多少描写が過激でも意味不明でも、それを超えて楽しませるパワーがこの映画にはあります。
そのパワーを視聴者に届けず、ジブリ、ジブリと安パイで逃げる放送局。
「AKIRA」は
ピーキーすぎておまえにゃ無理だよ!
結論、そういうことです。
ラッセラ ラッセラ ラッセラッセ ラッセラ...
追伸、 ラッセラの曲に歌詞がついてるの知ってました?
仲間、走る、金田、鉄雄、甲斐、山形
て歌ってます。
次回見る時、注意して聴いてみて下さい。
最後にこの映画が好きな方にお勧めしたい作品を紹介して終わります
・幻魔大戦
・攻殻機動隊
・クロニクル