アノ映画日和

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演技のバケモノ、安藤サクラの見逃せない7作品

 

うちの母親がよく言います。

あの俳優は演技が上手い!
あの女優は演技が下手!

が、僕はそれを全くあてにしていません。
母はもっぱら洋画を吹替で観る人だからです。
本人の声も聞かず上手いだの下手だの言われては役者さんもたまったものじゃありません。

じゃあ日本の役者さんなら分かるのか?
それも疑わしいものです。
昔、女優を演ってた訳でもないただのBBAに演技の何が分かるというのでしょう

黙っとけ!の世界です。

偉そうにそう言う僕も演技の事は全く分かりません
と言うか殆どの方が演技の良し悪しなんて分かってないのではないでしょうか?
しかし、そんな知識の有無にかかわらず

あの演技は凄い!

と言わせる俳優、女優が稀に存在します。

安藤サクラ

彼女も間違いなくその1人です。
今回はそんな演技のバケモノ安藤サクラを堪能出来る作品を紹介します。

ようこそ安藤サクラ沼へ

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では早速紹介していきましょう!

まずはこの作品から 


1.愛のむきだし 

サクラ咲ケ 僕の胸の中に
芽生えた名もなき夢たち 

あなたのサクラは何処から?僕はココから!

この映画で安藤サクラの存在を知ったという方、多いんじゃないでしょうか?
園子温監督の代表作であり
改めて説明の必要もない神映画

愛のむきだし

最初に印象に残るのは
強烈な可愛さと眩しさを放つ満島ひかり(ヨーコ)
次いでひたすら愛を求めさまようAAAの西島隆弘(ユウ、サソリさん)
主演の2人です。
でも結局、最後の最後みんな行きつくのが

安藤サクラ(コイケ)が凄え!

です。

やたら熱量の高い変態だらけのこの映画の中でも断トツのド変態。
しかも1人異質の変態。

何なんでしょう?コイケって?

未だに掴みきれていません。
可愛いってのは違うし、熱いってのも違う(どちらかというと冷たい)
しいて言うならエロい?

クリスチャンの父(板尾創路)に性的虐待を受ける場面、
ベルトでしばかれながら

ぎびつみ!
ギブ罪!!
Give to me!!!!

の連呼、
あそこ...た、堪らん...メッチャエロい!
ですよね?

で、そんな彼女は
好きな男の子を殺し、父親のチ〇コを切り落とし、新興宗教の幹部になる
あげくユウとヨーコに目をつけ、2人の人生をかき乱す。

メチャクチャ人生ですw

それで何を手に入れたって
特に何にも手に入れてないんですよね。

1番愛を求め、もがいてたのがコイケ。
愛のむきだしのタイトルが指し示す

本当の主役はコイケ(安藤サクラ)

じゃないのか?
最近僕はそんな気がしています。

 

2.ケンタとジュンとカヨちゃんの国 

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桜さえ風の中で
揺れてやがて花を咲かすよ

安藤サクラは美人と言えば美人だし
ブスと言えばブス
正直、どちらなのかハッキリ分かりません。

それは彼女がどちらの役も完璧に演じるからです。

この映画で演じるのは

ブスでバカでワキガのカヨちゃん

ひ…酷い(涙)

当時20代の女の子が受ける様な役じゃないです。
でもそれを躊躇せず受け、完璧にこなす
それが安藤サクラなんですよね。

別に可愛いとか美人と ちやほやされなくたっていい
だって私の職業は芸能人じゃない

女優だから!!!!

そう本人が思ってるかどうかは分かりませんが
そんな腹をくくった女優魂を感じます。

その辺のアイドルあがり なんちゃって女優とは格が違うのです。

あ、ちなみに映画的には可もなく不可もなくまぁまぁの出来です。
ラストの曲(歌:安藤サクラ)はメッチャ良いです


3.かぞくのくに 

さくら ひらひら舞い降りて落ちて
揺れる想いのたけを抱きしめた

この映画はイイっす!

ざっくりあらすじを言うと
某、北の国から脳の悪性腫瘍手術の為にサンホ(井浦新)が一時帰国します。
日本に住む在日家族と25年ぶりの涙ながらの再会。
その妹役を演じるのが安藤サクラ。
幼い頃の記憶しかない兄を慕います。
家族水入らずと治療に時間を目一杯使いたいところですが

あの国はそんなことを許しません!

監視役も同時に来日し、会話は全て盗聴
更に次から次へと理不尽な指示をサンホや家族に告げます。

「あの国で生きるという事はただ生きるだけなんだ...」
「考えると頭がおかしくなってしまう…」

そう言うサンホに黙るしかない家族。

もうほんまあの国嫌い!!!!

何なん?
だいたいあの国はおkdvないdhふgy書記p長りょrんlで!ミサイルsんづyちおあjkjふぁいあhjぎty
↑ ↑ ↑
文字では書けない罵詈雑言が並んでるとご想像下さい。

そんな僕たちの怒りを代弁するようにキレてくれるのが安藤サクラ。

あの国もあの国の人たちも大嫌いッ!

言ってもどうしようもない事かも知れませんが、

納得出来ないものは黙ってらんない

とキレてくれる彼女にどれだけ心が救われたか
そしてついにラストは...
ネタバレ過ぎて流石に書けないけど、

イケッ!安藤サクラ!

と握りこぶしで応援せざるを得ませんでした。
是非、ご鑑賞下さい。

 

4.0.5ミリ 

桜舞う季節かぞえ 君と歩いていこう

最初この映画のタイトルを聞いたとき
恥ずかしながら

サ〇ミオリジナル?
コンドームの話? 

と思いました。
でも全然違いました。
(あちらは0.05ミリでしたっけ?)
この映画が意味する0.5ミリというのは

人と人との距離感

静電気がビリっと来るくらい近い関係(らしいです)

流浪に生きるサワ(安藤サクラ)が、色んな訳アリ老人につけ込み
おしかけヘルパーをしていくという話です。

上映時間が196分と長く、やや冗長ではあるんですが
井上辰夫、坂田利夫、津川雅彦、柄本明といった曲者芸人や俳優との会話のやり取りが面白く飽きさせません。
感心するのは、それぞれ色の違う役者陣と並んでも全く違和感や見劣りを感じさせない

安藤サクラの対応力、存在感

僕は特に坂田利夫とのパートが好きで、あそこだけを観る日もあります。
何か切な愛おしいですよね~
皆さんはどこが好きですか?

ちなみにこの映画の監督・脚本は安藤サクラの実姉 安藤桃子さんです。
全く才能ある姉妹だこと

是が非でもないが余裕があれば観て欲しい作品たち

ここで一旦見逃せない作品は休憩して
そうでもないんだけど、安藤サクラ好きさんなら観ておいて損はないかも?的作品をいくつか紹介します。


追憶
 

これは、岡田准一、小栗旬、吉岡秀隆、長澤まさみ、木村文乃 、そして安藤サクラと出演陣が凄く豪華なんですよ。
このメンツが揃ってですね。
圧倒的に安藤サクラの役、演技が凄いんです。

だったら見逃せない1作じゃないの?

なんですけどね...あまりにも主演陣を喰い過ぎじゃねえか?と。
それが証拠に結構深くて重い話だったはずなのに、
安藤サクラの事しか覚えてないんですよ。
記事を書くにあたり、あらすじをさらっと読んで
あーそうだったそうだった、となるぐらいでして...

皆さん良い演技をしていたと思うのですが、凄すぎるっていうのも考えモノですね。
まぁキャスティングの段階で全員調和してないんですけど...


罪とか罰とか
 

この映画はあまり好きじゃないです。
でもブスでバカでワキガ役を演じていた安藤サクラがこの映画では
人気グラビアアイドル役を演じてます。
しかも違和感なく。
それを是非観て欲しいです。
あと成海璃子の女性警察官コスパンチラがあります
男性陣は必見です。


今日子と修一の場合 

父親である奥田瑛二が安藤サクラを撮った。
それだけで見逃せない1作としなければならないかもしれません。
でも...僕この映画あまり好きじゃないです。
安藤サクラの使い方も含めて。

この役でこの感じなら別に安藤サクラじゃなくてもいい
安藤サクラは替えの効かない女優としてスクリーンの中にいて欲しい

特に父親ならそれを他の作品以上に感じさせて欲しかった。 

不幸せな主人公を据えて、3.11の震災を絡めていい映画風な感じを装ってるんですが
奥田瑛二が撮った安藤サクラ主演映画
僕にはそれだけしか感じ取れませんでした。
すみません。


トルソ 

男性のトルソ( マネキン)を恋人の代わりにしている姉と
恋人のDVにたまりかねて転がり込んできた妹
そんな底辺に属する女性達の少し変わった日常が静かに流れます。

これがド底辺の僕にはなんか心地よく感じました。

ウェーイなリア充人生を送ってる皆さんは観ないで下さい。
陰キャで変な趣味を持ってる仲間は観て下さい。

あ、あと激推しポイント

姉役 渡辺真起子
妹役 安藤サクラ

愛のむきだし好きには堪らんキャスティングです!

 

まだまだ出演作品はありますが、そろそろ見逃せない作品紹介に戻りましょう。 

 

5.百円の恋

さくら さくら いざ舞い上がれ
永遠にさんざめく光を浴びて

ハイ来た、神作

もしあなたが安藤サクラが苦手で1本も観た事が無い
観るつもりも無いとしたら

お願いだから、この1本だけは観て欲しい 

ジャケはボクシングボクシングしてますが
スポ根でもサクセスストーリーでもありません。

底辺ぎみな人間が底辺な生活の中で苦しみ、痛みを感じながら ちょっとしたきっかけでボクシングをはじめてみた。
そしたらなんか自分が少し立ち上がれた気がした。

そんな小さなドラマの話です。

ロッキーのようにチャンピオンを目指す訳ではなし、生活が少し変わっただけなんですが、
この少しが

一子頑張れ!負けんな!
1発ぶちかましてやれ!
立ち上がれ!偉いぞ一子!

とエールを送りたくなります。
少しだけど、その少しの変化と努力はいかに大変か…(涙)

僕みたいなドドド底辺な人間には堪らないほど染みます、泣けます。
もう最後なんて

頭のてっぺんから かかとの角質まで鳥肌が立ちまくりました。

この映画を観てまだ安藤サクラが苦手なら諦めます
でもきっと、たぶん、いや間違いなく
安藤サクラ大好き人間になってると思いますよ。

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良ければ過去記事書いてますんで併せて読んで下さい。
↓  ↓  ↓  ↓  ↓

 

6.DESTINY 鎌倉ものがたり   

無くさないで 君の中に咲くLove…

この映画が好きな人には申し訳ないけど

ハッキリ言ってしょーもないです。

安藤サクラはチョイ役だしね。
だったらなぜ見逃せない7作の1つにチョイスしたか
それは

安藤サクラ史上最も可愛いから!

これ1点です。
死神役なんですけど、これが

ちょー可愛い!

まさか僕が安藤サクラを可愛いと思う日が来るとは...

銀髪のショートカットにハットを被った男装
(死神に性別があるのかしらんけど)
死神なのにヒョーヒョーとした根アカキャラ。

正直、エンドロールが流れるまで安藤サクラだとは気づきませんでした。
あの可愛い死神やってたの誰だ?
高畑充希より可愛かったぞ
ん?え?

ええー!安藤サクラーー!!!!

てな感じです。
後にも先にもこれっきりですから!
僕が安藤サクラに萌えるなんて。
そりゃ見逃せない1作でしょーよ。


7.万引き家族 

花びら舞い散る 記憶舞い戻る
花びら舞い散る

第71回カンヌ国際映画祭 パルムドール受賞
第42回日本アカデミー賞 最優秀作品賞、最優秀監督賞、最優秀脚本賞、最優秀助演女優賞、最優秀主演女優賞受賞
キネマ旬報 最優秀作品賞、最優秀主演女優賞受賞

その他、ありとあらゆる映画祭で賞を総なめした作品
今更、紹介されなくても

観たわ!観るわ!

ですよね?
そりゃそうです。
でも安藤サクラの記事でこれを紹介しないのも変な話なので...

まぁ、この映画における安藤サクラは凄かった!

同じ年の主演女優さん全員、今年は仕方ない...と思ったことでしょう。
日常の演技、笑いの演技、怒りの演技、濡れ場の演技

どれもこれも凄かった

あんなん 演技の知識のない僕でも、オカンでも凄いってわかります。
でもやっぱりラストの

泣きの演技!

あの泣きはもう...どう表現して良いのか、僕の語彙力では無理です。
あの大女優ケイト・ブランシェットにして

「今後スクリーンの中で私を含め世界中の女優があの泣き方をしていたら、安藤サクラの真似をしたと思って下さい」

そう言わしめたのですから。
このエピソードが好き過ぎて、聞かれてもないのに僕はあちこちで言いまわっています。

え?あの泣き方を知らない?
それは勿体ない。
こんな記事さっさと閉じて、TSUTAYAに走って下さい。
そしてあの泣きを観て下さい。

あの数十秒でこの作品に全ての賞を与えたのですから。

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という訳で、安藤サクラの見逃せない7作品を紹介させて頂きました。
未見で観てみようと思える映画はありましたでしょうか?
この記事があなたの映画選びの参考になれば幸いです。
長文お付き合い有難うございました。

愛と知っていたのに 春はやってくるのに
Woo Yeah 夢は今も夢のままで

まだお時間あります?

ここまではこれまでの安藤サクラについてのお話。
ここから少しだけこれからの安藤サクラについて
というより安藤サクラ及び映画関係者の方々にお願いしたい事があります。

皆さんはこの漫画をご存知でしょうか? 

座敷女 (ヤングマガジンコミックス)

座敷女 (ヤングマガジンコミックス)

 

バタアシ金魚、ドラゴンヘッドなどで知られる漫画家、望月峰太郎氏によるホラー漫画です。
僕は映画も好きですが、同じ位漫画も好きでかなりの数を読んでます。
そんな僕がこれまで最も怖いと震えた漫画がこの

座敷女

先に言ったお願いとは他ありません、どうかこの大傑作漫画を

実写で映画化して欲しいのです。

そしてこの漫画の肝心かなめ恐怖の象徴、謎の女を演じるのは
ビジュアル、年齢、演技力、どの角度から考えても

安藤サクラ

しか考えられません。
彼女が演じたなら、貞子と伽椰子がタッグを組んでも敵わない恐怖アイコンになる事でしょう。

欲張りを言って監督も指定させて貰えるなら

中田秀夫、白石晃士、吉田惠輔

この3名のいずれかに撮って貰いたい。
さらに欲を言えば謎の女に襲われる役は

山崎賢人

にお願いしたい。
もしこの布陣で屋敷女が映画化されたなら

間違いなくJホラー...
いや日本の映画界に革命を起こす

神映画になります!

あぁ~どうしても安藤サクラが演じる座敷女が観たい
皆さんは観たくないですか?

こんな弱小映画ブログを映画関係者さんが読んでるとは思えません。
思えませんが、万が一読んでいたら
どうかこの願いを叶えて下さい。

よろしくお願いします(土下座)


はい、今度こそお終いなので締めの文章に移らさせて頂きます。

今、安藤サクラだけじゃなく、若くても凄いなって思える女優さんは沢山いて
蒼井優や二階堂ふみ、宮崎あおい、広瀬すずなんかも凄いと思います。
でもやっぱり大竹しのぶさんや桃井かおりさんといった大女優と比べると

及ばね~な、まだ青いな~

なんて思ってしまいます。
その中で唯一

安藤サクラだけは肩を並べてる
負けてない

と言ったら褒め過ぎでしょうか?
僕みたいな素人目にはそう映ります。
彼女まだ33歳なんですよね?
何なんでしょ、あの貫禄w
これから40代、50代と歳を重ねていったらどれだけの大女優になるんでしょうか?

恐ろしい子!

月影先生もきっとそう言うに違いありません。
白目になりながら。
そして僕も白目になりながら追い続けたいと思います。
安藤サクラという散ることのない花を

紫のバラの人のように...

なんちゃって(恥)
ここまで読んでくれた方
本当に長文お付き合い有難うございました。