感動を押し付けられるのが苦手だ。
ほら感動しろ!泣け!推しが強い物ほど触手が止まる。
ア〇ビリーバボーでも感動のア〇ビリーバボーになった瞬間にチャンネルを変える程だ。
さて今回取り上げるベイマックス。
予告、パッケージ、全てが感動推しだ。
メスゴリラがひとりじゃないから~♪と歌い後押しまでしてくる...
う~~ん、不安しかない。
2014/アメリカ
監督:ドン・ホール、クリス・ウィリアムズ
上映時間:102分
85点
ざっくりあらすじ
謎の事故で兄を失くした天才少年ヒロ。
彼は悲しみに打ちひしがれていた。
そんな彼を再び立ち上がらせたのは兄が残したケアロボット「ベイマックス」だった。
ヒロはベイマックスと共に兄の死の真相を突き止めようとする。
しかしその捜査を妨害し襲ってくる謎の仮面男が現れる。
あれは事故なんかではなかった。
そう確信したヒロはベイマックスを戦闘ロボに進化させ、仲間と共に「ビッグヒーロー6」を結成する。
ビッグヒーロー6は事件の真相を明らかにし、街を守ることができるのか!
sailing day 舵を取れ
冒険の日々全て拾っていく 呆れたビリーヴァー
結論から言うと
感動した!痛みに耐えてよく頑張った!
小泉元総理の名言も飛び出してしまう感動。
しかしこの感動というのは劇場版ドラえもんやONE PIECEと同じ種の感動です。
麦わらの一味、のび太御一行様が大冒険しワクワクさせることが、後の感動に繋がるあの感動です。
それを感動のア〇ビリバボー的に紹介するのはちょっと違うんではないかい?
日本人は感動したがりで泣きたがりです。
だからそれを売りにしたい気持ちは分からないでもありませんが
それ先に言っちゃダメよ!
たぶんその心構えがなかったらもっと感動出来たし、点数もあと10点は加点されたでしょうに。
藤子F不二雄先生がご存命なら同じ感想を持ったはずです。
だから僕は感動そっちのけで、ワクワク部分推しで紹介します。
何にワクワクするかってまずは科学の世界ですね。
劇中でヒロがマイクロボットを紹介する際に
想像できることは何でも創造出来ます!
的な事を言ってましたが、映画の世界もまさにそうです。
アニメは特にそうです。
僕らが体験した事がない、目にした事がない物を描けば描くほどワクワクします。
それは魔法だったり、超能力だったり、モンスターだったりしますが、今作のそれは科学。
魔法等に比べればかなり現実的な題材です。
下手したら実現化するかも?
でもそれがかなり進化した科学だから、魔法と比べてもなんら遜色のない...いや魔法以上のワクワクをくれます。
摩擦抵抗0のタイヤ、物質をもろくさせるボール、なんでも切ってしまうレーザー、思考を形にするマイクロボット、
そしてケアロボットベイマックス!
本来はヘルスケア用に開発されたロボットというのが良いですね。
それが戦闘スキルを身に付け、空を飛び、仲間を街を守るんだから
ワクワクしない訳がない!
空は青く澄み渡り 海を目指して歩く
怖いものなんてない
僕らはもう一人じゃない
キャラクター設定もワクワクします。
ベイマックスは言うまでもないですが、人間達も非常に魅力的です。
主人公のヒロ、彼は良いですね。
天才的頭脳を持ちながらロボットファイトという裏カジノの世界でしか才能を活用しないという悪ガキ。
これがマジメな優等生だったらこの映画はちっとも面白くありません。
僕はダメな子どもが頑張る的な展開に弱いのです。
落ちこぼれののび太やずる賢いスネ夫が頑張る姿に感動します。
今作のヒロも擦れたガキが兄を慕い、仲間を大事にし、ベイマックスと友情を育むから涙するのです。
あ、感動する、涙するって言っちゃったよ。
ヒロを囲む仲間達も良いです。
僕のお気に入りはゴーゴートマコとフレッド。
トマコは男勝りでサバサバした女の子。
クールビューティーって感じ?
いつもガムを噛んでて無口だけど実は人一倍仲間想いって、
こんなん惚れてまうやろ!
もし実写化するなら彼女は橋本愛がいいなぁ。
フレッドは科学メンバーにいながら科学者ではない、ただのお調子者のオタク。
でも実は大金持ちのお坊ちゃん。
なんでお前がこのメンバーに混ざってんねん!
という所が天才だけの集団じゃないよって演出に一役買ってます。
実写化するなら彼はそうだな...濱田岳?
あ、欧米人だからウエンツ瑛士?
あとお兄ちゃんのタダシも良いですね。
たぶん女子人気は彼が1番なんじゃないかな?
弟思いでそれでいて押し付けがましくなく、さりげなくヒロをサポートする。
そんな彼が優しいベイマックスを残したのは説得力があります。
うちのお兄ちゃんも料理屋で料理作るんじゃなくてベイマックスを創って残してくれれば良かったのに。
あ、うちの兄はご存命です。
そんな彼らが活躍する舞台サンフランソーキョー。
サンフランシスコと東京を融合させた架空の都市。
これは日本人として当然ワクワクしますよね。
あちこちに隠されてる日本語探しもこの映画の楽しみ方の1つです。
あと忘れちゃいけないのが敵役である謎の仮面男。
彼のビジュアルめちゃカッコよくないですか?
どっかのゲームのラスボス感満載です。
彼が敵役として魅力的だからこの映画がヒーロー映画として成り立っていると言っても過言ではありません。
彼が悪行に手を染めるにはそれなりの理由がありますし、同情の余地ありとする方も多いでしょう。
でも僕が許せないのは彼がヒロ達を襲った事でも街を危険に晒した事でもありません。
なに人のアイデアと創作物をパクっとんねん!
これです。
これは許せません。
僕もTwitterやブログ内容をパクられる事がありますが、メチャクチャムカつきます。
これには同情の余地なしです。
ベイマックスのパンチを喰らわし、フレッドの炎で焼き、レーザーで真っ二つにするべきだったでしょう。
言わないで 言わないで
さよならは間違いだよ
物語、キャラ、舞台、全てがワクワク要素が詰め込まれたこの作品。
感動推しにする必要があります?
作品もほら泣け!感動しろ!という創りになってないじゃないですか。
物語の進行状、必然的に用意された感動であり涙です。
とっておきの必殺技です。
もう一度言いますよ
なに先言うとんねん!
これは面白くない女子が
「なぁなぁ聞いて面白いことがあってん!」
と言って話し始めるのと一緒。
それ先言うたらあかんねん。
面白い事も面白くなくなんねん!
もっと言えば...もうわかったしつこい!という声が聞こえてきましたのでこの辺でやめときますが
とにかく日本の映画配給会社はこの辺を反省して二度と同じ過ちを繰り返さない様、厳重に注意して欲しいです。
そしてあなたも未見の方にこの映画を紹介する際に、
「ベイマックス良いよ~!めっちゃ泣ける!」
とドヤ顔で紹介するのだけはやめましょう。
ということで今回はこの辺でお開き。
ぶっちゃけ再鑑賞したら無償にイラストが描きたくなったのと、ベイマックス地上波初放送の情報を聴き便乗したかったから書いたということは内緒です。
追伸、冒頭で某アーティストをゴリラ呼ばわりしたことをご本人様そしてファンの方々にお詫びすると共に訂正します。
あと、彼女の歌が起用されたのってアメリカ生まれの日本人だから?
それともAI(人工知能)とかかってんの?
考えすぎ?
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- 発売日: 2015/04/24
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最後にこの映画が好きな方にお勧めしたい作品を紹介して終わります。
・ヒックとドラゴン
・ズートピア
・アイアンジャイアント