僕は昔から三谷幸喜が大好きで、世の中にこんな面白い事を考えられる人がいるんだと感心させられ続けです。
面白IQで言えば間違いなく世界でも10本の指に入ると確信しています。
そもそも彼は舞台やTV畑の人間で、「振り返れば奴がいる」「古畑任三郎」「新選組!」と大ヒット作品を連発。
最近では「真田丸」が大ヒットしましたね。
彼が携わった作品を1本も観た事が無いなんて人はいないんじゃないでしょうか?
当然、映画の世界でも彼は大活躍。
今や邦画を支える大監督の1人です。
いずれ黒澤明、宮崎駿、北野武に続き、世界の三谷と呼ばれる日が来る事でしょう。
そんな三谷幸喜大好き人間の僕が、三谷幸喜映画の全てを厳しくジャッジさせて頂きます。
【絶対観るべき作品たち】
【観ても損は無い作品たち】
【観たいというなら止めはしないが...作品たち】
3つのグループに分けさせて貰います。
そして参考指数として三谷幸喜の「三」の字を星に見立てて3段階で評価させて頂きます。
では早速はじめましょう。
まずはこのグループから
【観ても損はない作品たち】
絶対!とまでは言えないが出来れば観て欲しい作品たち。
他の三谷作品が好きでまだ未見なら是非手に取って見て下さい。
・みんなのいえ
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【採点】二谷幸喜
三谷幸喜作品と言えば、ハチャメチャな出来事が巻き起こり、それがどんどんエスカレートしていく。
今作も例にもれない。
夫婦が夢のマイホームを建てる事に。
デザインは妻の友人で新進気鋭のデザイナー柳沢(唐沢寿明)に依頼。
施工は妻の父で大工の棟梁の長一郎(田中邦衛)に依頼。
外国かぶれのデザイナーと昔ながらの大工はあらゆるところで意見がぶつかり、マイホーム建設はどんどんおかしな方向へ...
話もハチャメチャぶりも終結の仕方も上手いのだが、イマイチそのふり幅が狭い。
笑いも他作品に比べ小さくまとまっている印象。
とはいえ、
三谷幸喜×田中邦衛という夢のタッグ作。
それだけでも観る価値アリと言っておきます。
・ラヂオの時間
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【採点】二.五谷幸喜
記念すべき三谷幸喜映画初監督作品。
これはギリこのグループに入れてますが、気持ち的には絶対観るべきに入れたかった。
採点も三谷をあげたいが、惜しくも及ばす2.5谷。
普通の主婦の投稿脚本がラジオドラマに採用。
リハーサルも順調、あとは本番を待つだけ...のはずだった。
ところが役者やスポンサーの意向によりどんどん脚本は書き換えられおかしな事に。
舞台は日本からアメリカに、主婦と漁師の恋物語は女弁護士と宇宙パイロットに。
出演者も監督も大喧嘩。
何から何までトラブル続き。
それでも放送は止められない。
いったい、この放送どうなっていくの?
面白い!
登場人物の心境、鑑賞者の心境が
もうどうにでもなれ!
という気持ちでシンクロしていく。
そしてシンクロしたまま、やがては
絶対この放送は成功させなければいけない!
という気持ちに発展。終盤の
メアリージェーン!
の呼び声には笑いで涙を流し。
オヒョイさん(故藤村俊二)さんの活躍には笑い+感動で涙するでしょう!
【観たいというなら止めはしないが...作品たち】
このグループはタイトルのまんまですね。
え?どうしても観るの?ふ~ん、まぁ止めないけど僕は勧めてないからね、という作品たちです。
・清須会議
【採点】 一谷幸喜
世評は悪くはない、僕個人の感想としても面白くない訳ではない。
でもあげれる星は1つですね。
というのもこの作品は
三谷臭が全くしない!
他の作品ならクレジットを伏せられても、漏れ出して止まらない三谷臭がハンパなくて
はい!これは三谷作品ですね!
と未見でも答えられる自信がある。
しかし今作に限ってはファブリーズをかけられたかの如く無臭!
三谷作品特有の意外性がないんだよなぁ~。
ま、史実をコメディにしてるから仕方ないんだけど、いつもの三谷節を求めるとガッカリします。
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【採点】谷さん
今作に関しては「三」はもちろんのこと「幸」も「喜」もあげれません。
谷さんです。
もう別人ですね。
これあれでしょ?
出演陣こそいつもの三谷ファミリーですけど、本当は三谷作品じゃないんでしょ?
そうだよね?そうだと言ってよ!
内容はお察し下さい...
【番外編・原作、脚本作】
監督はしてないけど、原作、脚本で携わった三谷作品を番外編として紹介します。
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これが三谷幸喜初監督映画と勘違いしてる方も多いんじゃないでしょうか?
実は僕も最初はそう思ってました。
でも実は監督はしてないんですよね。
それでも臭う半端ない三谷臭!
それもそのはず、
もともと三谷さんが東京サンシャインボーイズの舞台の為に書いた脚本。
それを映画化するにあたり、役者にあわせて台詞を書き換えてるんですね。
三谷さんも今作には相当思い入れがあったのでしょう。
まだ日本に裁判員制度なんてなかった時代、もしそれが日本にもあったなら?を仮定して創られた作品。
言わずと知れた超傑作「十二人の怒れる男」のオマージュ。
はぁ?と言われること覚悟で言いますが、
オリジナルより面白い!
実は僕は三谷さんがかかわった作品の中で今作が1番好きです。
何回観てるかもう数え切れません。
豊川悦司をはじめ個性強き出演者たちによる朝まで生討論!
果たして被告は
有罪か?無罪か?それとも、むう罪か?
ジンジャエール!
死んじゃえー!
のシーンは何回観ても大爆笑。
ゆるりとはじまり、徐々にエキサイトしていき、バシッと決めて、最後はまたゆるく終わる。
これぞ三谷作品!
三谷さん監督じゃないけど、採点するなら当然「三谷幸喜」です。
・笑の大学
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これも三谷さんは原作、脚本のみですね。
基本2人芝居の作品を映画にするなんて!と最初は僕もビックリしました。
が、これが立派に映画として成立してます。
今作単体としても記事にするくらい好きな作品、よければ過去記事を読んで下さい。
採点?当然「三谷幸喜」でしょ!
【絶対観るべき作品たち】
もしこの記事を読んでる人の中に、このグループで観てない作品が1本でもあれば即レンタルあるいは購入することをお勧めします。
世の中絶対なんてないっていうけれど、これから紹介する作品は
絶対面白い...はずです。
・ステキな金縛り
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【採点】三谷幸喜!
三谷幸喜好きを公言しておきながら実はかなり放置していた作品。
だって殺人事件が起こって?弁護士が依頼されて?唯一アリバイを証明できるのが落ち武者の幽霊?...何?その設定?バカバカしいって観てみたら
面白れぇ!!!
もう最初っから最後まで面白い!
何で今まで放置してたんだろ?って激しく後悔しましたもん。
幽霊連れて来てどう証言させるのよ!
裁判官、検事が認める訳ないじゃん!
そもそも裁判が成り立つ訳がない!
これを全て予想もつかない方法で解決していくんですね。
それが解決しても肝心の裁判は別の勝負ってところがまた面白い!
で、最後の終わり方がまた良いんですよ。
あとこれだけ言わせて
小日向文世が超絶カッコ良い!
小日向文世史上あれほどカッコ良い役はなかったし、たぶんこれからもない!
・THE有頂天ホテル
【採点】三谷幸喜!!
実に三谷幸喜らしい作品!
舞台は大晦日のホテルアバンティ。
年越しのカウントダウンはもうすぐ。
この日ホテルにはそれぞれ問題を抱えた厄介な連中が集まってしまった。
次の支配人と噂される副支配人とその別れた元妻、歌手デビューを諦め田舎に帰る事にしたベルボーイ、ホテルの品位を落とすコールガール、ヤクザの愛人、汚職で世間を賑わす政治家、大物演歌歌手...etc
これは最悪の大晦日に起きた最高にHAPPYな奇跡の物語。
これだけの登場人物でこれだけの出来事をこれだけの時間で良くまとめたなぁ!
と楽しむだけじゃなく感心せざるを得ない作品!
だってどのエピソードも面白くて、全てが繋がっていくんだもの。
映画の脚本家を目指す方々の教科書にすべき作品だけど、これを教材にしても形に出来るのはおそらく
三谷幸喜だけだろうなぁ...
・ザ・マジックアワー
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【採点 】三谷幸喜!!!
三段階評価と言いながら、もう四谷幸喜、いや四は縁起が悪いから五谷幸喜にしたいくらい!
どんだけこの人、面白IQ高いんだよ!
マフィアのボスの愛人に手を出した備後。
命を助けてもらう方法はただ一つ、ボスが依頼を望む伝説の殺し屋「デラ富樫」をつれてくる事。
当然、備後に見つけられる訳もなく、売れない俳優村田を騙し「デラ富樫」を演じさせる。
村田はマフィアとのやり取りを撮影だと思い込み。
マフィアは村田をデラ富樫だと思い込む。
でもそんな無理はあちこちほころびが出る訳で...
三谷幸喜の群像劇はいつも多数枝分かれした話を1本に集結させる手法なんだけど、今作は基本1本道。
でもその1本道が
曲がって曲がって曲がりくねってて
どこに辿り着くかさっぱりわからない!
で、
で、
その最期、辿り着いた道の先に見える景色が
もう!!!
こればかりは観た人にしか分からないし、観てない人はTSUTAYAに走るしかないって感じ!
え?明日も学校?会社?
休んじまえ!
休暇の理由はマジックアワー観たいからって言えば良い!
なら、仕方ないなってなるから!
という事で三谷幸喜監督映画全7作+2作を紹介すると共に格付けさせて頂きました。
未見の作品はありましたでしょうか?
あったなら是非参考にして観て貰えれば嬉しいです。
三谷幸喜ファンは多いだろうし、それぞれで好きな作品は違うだろうから
おい!この野郎!とお怒りの方もいるかもしれませんね。
まぁまぁ、そう怒らずに三谷作品を再鑑賞して笑ってやり過ごして下さいよ。
三谷作品はいつも僕らに笑いを与えてくれるんですから。
追伸、三谷作品お馴染みの小話「赤い洗面器の男」
あれいつもオチが語られずじまいだけど、ちゃんとオチはあるらしいんですね。
ご存知の方がいたら教えてください!
ハンマカンマ...ハンマカンマ...あのまりでした。