現在、世界で1番面白い怪獣映画を保有している国は日本だ。
世界1にしてくれたのは「シン・ゴジラ」
我が国に怪獣映画を取り戻し断トツで他国を引き離してくれた。
大和魂の分からない海外の人がどう観るかは知ったこっちゃない。
僕の中で1番ならそれで良い。
しかし、こんな作品をまたハリウッドが創りやがった!
面白い!
全然抜かれはしてない、してはいないが目の届く距離まで来やがった。
流石はハリウッド…危機感を感じるぜ
2017年/アメリカ
監督:ジョーダン・ヴォート=ロバーツ
出演:トムヒドルストン、サミュエル・L・ジャクソン、ジョングッドマン、ブリーラーソン、メイソンウィーバー、ほか
上映時間:118分
76点
ざっくりあらすじ
1973年ベトナム戦争終結直後、特務研究機関「モナーク」は南太平洋に未開の島「髑髏島」を発見。
調査員はガイド、軍を率いて現地に向かうがそこは巨大生物たちが支配する禁断の領域だった。
赤い夕日を浴びて黒い海を渡ろう
そして遥かなあの自由な聖地へ
ラストが0点ってどういうことだよ!
まぁ、そう焦らずにラストの事はラストに話しますよ。
それよりまず100点の件について。
映像が100点!
これは観て貰う他ないのですが、そりゃあモンスター映画好きとしてこの出来は素晴らしいですよ。
アッパレと褒めるしかありません。
モンスター映画好き?なら迷わず観ろ!
てやつです。
興奮度100点!
モンスター映画好きが何を求めてるか良く分かってらっしゃる。
こちとらモンスターを求めてますからね、変な人間ドラマとか極力排除して欲しいわけですよ。
それを見越したかのように
バトル!バトル!バトル!
手汗ビッショリで何度タオルで拭いたか
下手なダイエットより効果がありそうです。
あと賞賛すべきは設定の良さ
まず年代が1973年と過去ってのが良いですね。
ベトナム戦争終戦直後です。
未開拓の島(髑髏島)が見つかったから調査に行く。
グーグルアースで世界中を自宅で鑑賞出来る現代設定よりのみ込みやすいです。
で、どんな危険性があるかわからないから、ガイドと軍隊とついでにカメラマンを連れて行くと。
当時のアーミーってのがまた良いんですよ。
今ならドローンで探索して無人で調査出来てしまいますからね。
いざ戦闘となっても現代設定なら強すぎるし。
1973アーミーといえば、ヘリ、ライフル、ナパーム弾
白熱した戦闘が期待出来ます。
で、なんやかんやで島に到着。
振動で地中を探査する為にヘリからミサイル投下。
すると怒ったコング登場!
え!いきなり?
はい、チラ見せナシの大サービス!
何いきなり来てワシの島にミサイル落としてくれとんねん!
怒れるコング暴れる暴れる!
ま、当然といえば当然です。
ヘリは次々堕とされ地上では踏まれ軍隊はほぼ壊滅。
これには戦場慣れしたサミュエル隊長もアングリ...コングvsコングの開戦です。
いきなりド派手に暴れてくれるもんだから
ああ…これまた出オチパターンじゃね?と不安になりました。
僕は過去のキングコング映画の何が好きじゃないって出オチしてダラダラ引っ張る感。
でも今回は違いました。
生物たちの虹色の戦争
貴方が殺した命の歌が僕の頭に響く
出オチ映画になってない理由は
①モンスターはコングだけじゃない
②モンスターに次々殺されていく人間という餌
③モンスターvsアーミー
④モンスターvsモンスター
⑤人間ドラマ
この5項目です。
大きく分けて5つのパートをテンポ良く観せてくれるので飽きません。
ぶっちゃけ⑤は大して重要でもないんですがね。
映画を大人も楽しめる仕様にする為には必要です。
まぁ簡単に言うと、島には第二次大戦中に上陸し帰れない元軍人がいた。
彼は島民たち(イーウィス族)の集落で世話になっていた。
そこに案内されコングは悪いモンスターではない、この島の守護神だと教えられる。
本当に怖いのは、コング以外の巨大生物たちでコングはそれらから我々や島の治安を守っている。
調査員たちはコング擁護派になる
軍人たちは仲間を殺したコングは敵という否定派。
この辺が絡まってモンスター映画にストーリー性を持たせています。
でもそんなの関係ない!
面白いのは①~④
※ぶっちゃけ守ってくれてるからコング神、襲ってくるから敵ってただの人間目線の話で、コングも人間も何かしら捕食してる訳だから…という正論はこの際忘れておきますがね。
まず①ですが、これがなかなか良いモンスター達がわんさか出て来てくれます。
タコ型とかクモ型とか牛型とか鳥型...etc、それぞれ魅了的です。
特にコングの宿敵「スカル・クローラー」
こいつは良い!
骨むき出しのスケルトンボディーの巨大トカゲ?
とにかく目につくものは全て襲って食べるという凶暴性!
こいつ単品でもモンスター映画が創れるだろうと思わせるビジュアルと殺戮を魅せてくれます。
ちなみに昔は髑髏島にはコングは結構いたんだけど、スカルクローラーにみんな殺られたらしいです。
今いるコングは
ラスト・オブ・コング
これも神格化させてる大きな要因の1つです。
で、次②なんですけど、これが
まぁ、残酷!
軍人も民間人も次々殺されますし食べられます。
ブスッと串刺しにされたり
ペロっと丸のみされたり
手足を引きちぎられたり
美女とコングのラブストーリーとか期待して観るとハートが破れます。
子供に怪獣映画でも、なんて軽い気持ちで観せるとおしっこチビリます。
まぁ③で一応モンスターやコングと軍人たちも闘いますがね。
所詮、この映画において人間なんて
殺され要員です
いかに今絶大な人気をほこるトムヒだろうが
大御所のサミュエルだろうが
モンスターの引き立て役でしかありません。
モンスター映画の主役はモンスター
この映画はそれをよく分かってますね。
ここにいるのは優しいだけじゃなく偉大な獣
で、④ですよ!
コングvsボススカルクローラー
コレコレコレー!!!
⑤で主人公とコングのふれあい等を見せられコングの印象も前半の破壊神、恐怖の象徴からすっかり島の守護神に洗脳されてますからね。
コング良いモンスター
スカルクローラー悪のモンスター
の図式が出来上がっております。
完全コング応援モードでの観戦となります。
またこのバトルが激熱なんですよ!
闘い方が実にモンスター同士らしい!
複雑すぎも単純過ぎもせず丁度良い!
まるでWWA(アメリカのプロレス団体)のヒール対ベビーフェイスの対戦を観てるかの様な興奮がありました。
で、当然ベビーフェイスが勝つんですがどのように闘って勝つのか、未見者は是非ご自身の目でご確認下さい。
そしていよいよ問題のラスト。
僕が0点というラストですよ。
もう鑑賞前からTwitterなどで劇場鑑賞者が「エンディング後の映像が!」的なコメントばかり言ってましたから、大体予想ついちゃってたんですが、それでも
え!
てなりました。
しかもほとんどの方がそれを喜んでたもんですから更に
え!
ですよ。
未見者は当然ネタバレ防止の為にここで読むのをやめて下さい。
愛を込め歌おう 極東の地にて
悲哀の敵を 愛する事が 俺に出来るか
特務研究機関「モナーク」に呼ばれた帰還者が尋問を受けて
「何も見てないし何処にも行ってない」
と答えると君が言っているのはどこの何の事かね?
神獣はコングだけではないのだよ...
と壁画の映像が
ま、その壁画がゴジラ
そしてゴジラの鳴き声で終わり...
え?
何でみんな喜んでるの?
僕は映画は最も身近な非日常だと思ってます。
ある意味疑似旅行だとも。
特にこういう娯楽映画にはそういう思いをひと際大きく持ってます。
最初から最後までボリューム満点のハリウッド旅行でハリウッド飯を食べて満足してたのに
最後の最後
これ店長からのサービスですって和菓子?
いやいやいや
それがどれだけ美味しくても、ここでそれは食べたくない。
そこに怪獣映画=日本というリスペクトを感じた人が多いのだろう。
でも僕はハリウッドモンスターを満喫してたんだ。
余計な気遣いは無用!
お前たちのモンスターを見せてくれよ!
リスペクトは本編から充分感じ取れてたし!
で、で、ですよ、ゴジラのみならずラドン、モスラ、キングギドラの壁画まで...
聞けばこれは続編を示唆していると
第1段が「GODZILLA 2014」で 第2段今作
で、第3弾、第4弾「モンスターバース」の幕開けだと?
いやいやいや
自分の国のモンスター使いなよ!
ザ・グリードとかクローバーフィールドとかパシリムとかあるやん!
今作でも独自の怪獣を創れますって証明してるやん!
何で?
何で世界観の違うものを混ぜたがるん?
アベンジャーズ的な扱いされたくないわぁ。
だいたい能力的に違いすぎるやん!
怪力無双のコングと怪光線出すゴジラやキングギドラを一緒に出してどうするの?
身長差はどうする?
ハリウッドゴジラは身長100mよ
キングギドラも100mよ
キングコング30mよ
対戦カード成立してないし、ゴジラとキングギドラ縮めたら許さんぞ!
あれを喜んで迎えるって
みんなは寛大だなぁ...
僕は0点どころかマイナス20点ぐらいの怒りを感じてるんですが...
追伸、じゃあ続編観るなよ!と言われれば観ますけど...
面白かったら記事内容を変えて、そんなこと言いましたっけ?てとぼけますけど。
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最後にこの映画が好きな方にお勧めしたい作品を紹介して終わります。
・もののけ姫
・シン・ゴジラ
・パシフィックリム