アノ映画日和

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「さんかく」感想 小野恵令奈の復帰を願う者として

 

えれぴょんこと小野恵令奈が引退してからどれくらい経つでしょうか
2014年7月の事だったから、もう4年です。
その間、今はキャバ嬢をやってるだの、今度AVデビューするだの、
噂が絶えないえれぴょん。
デマだと分かっていても みんなその噂に一喜一憂してしまいます。

これって小野恵令奈を忘れられない人が沢山いるって証拠ですよね。

僕も当然その1人。
定期的にTwitter垢が復活していないか、インスタが更新されていないかチェックしています。
たまに初期AKBメンバーの垢にひょっこり写り込むえれぴょんにテンションブチ上がったりします。

そもそも僕のAKB推しは小野恵令奈から始まり
大島麻衣、渡辺麻友、光宗薫といった感じで…
え?お前の話はどうでもいい?
はいはい、という事で今回は小野恵令奈の魅力を満喫出来る映画

「さんかく」の紹介でーす。

 

2010年/日本
監督:吉田恵輔
出演:小野恵令奈、高岡蒼佑、田畑智子、大島優子、矢沢心、ほか
上映時間:99分

f:id:hagane-mk:20181002232851j:image80点

ざっくりあらすじ

東京で同棲生活を送る百瀬(高岡蒼佑)と佳代(田畑智子)
2人の関係はちょっぴり倦怠モード
そんな2人の部屋に佳代の妹 桃(小野恵令奈)が夏休みを利用して泊まりに来る。
中学3年生15歳の桃は自由奔放、勝手気まま
そんな桃に翻弄されっぱなしの2人だが…

歩き出すその先に 君の声が溢れてんだ 

「さんかく」というタイトルに仲良く寄り添い合う3人のジャケット。
ほんわか暖かく優しいイメージ。

普段グロいホラーや胸糞悪い映画ばかり好んで観る僕が本来手に取るはずのない映画です。
しかし小野恵令奈主演とあっては見逃す訳にはいかない。
もう映画というよりは小野恵令奈のイメージビデオを観ようという感覚に近い鑑賞でした。
ところがそんなイメージとは裏腹になかなかイカツイ映画でして
僕はそのギャップに度肝を抜かれました。

今では我が家のそうそうたる映画が並ぶ棚にこいつも並んでいます。

ある意味これはホラー映画なのです。

ではその内容を紹介していきましょう。

百瀬と佳代が友達にマルチの勧誘をされてるところからスタート。
この時この後の2人のやり取りから、ラブラブ期はとっくに終わった倦怠期ど真ん中カップルであることが分ります。

そんな2人が駅に着いた桃を迎えに行きます。

わぁーえれぴょーん!

独特の鼻にかかったハスキーボイスを聞いた僕は画面に手を振ります。

しかしお姉ちゃんである佳代は面倒くさい奴が来たって感じだし
百瀬は更に面倒くさい顔をしています。

百瀬の車(クソダサい痛車)の中、桃の
人の話を聞かない、空気を読まない、図々しい
自由奔放な性格を表す言動が連発されます。

これから何日もこのクソガキと一緒かよ...

そんな心の声がありありと顔に出てる百瀬。
そんなことお構いなしの桃。

さて、そんな桃ですが何しに東京に来たかと言いますと

上京した好きな先輩に会いに来ました

が、先輩は既にバイト先で彼女が出来ていて、あからさまに桃を敬遠します。
しょぼぼん...となった桃
先輩を着けバイト先のファミレスを陰からジッと見ます。
それに気づいたのが彼女さん(ちなみに大島優子)

「うわ~まだいるよ、ストーカー怖え~」

と彼氏をからかう彼女さん。

可愛そうな桃ちゃん...
でも、まぁ思春期によくある恋愛劇だな。

そう思ってた僕ですが、まさかこの

「ストーカー怖え~」

がこの映画のキーワードとなるとはこの時点では知る由もなかったのです。

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私は私よ関係ないわ 特別じゃないどこにもいるわ 
ワ・タ・シ 少女A

さて先輩に振られた桃。
暇を持て余したのかお姉ちゃんの彼氏、百瀬にちょっかいを出し始めます。
最初はクソガキと思っていた百瀬ですが
下着もつけないで部屋をうろつく桃にドキっとしたり、

「いってらっしゃい」

と笑顔で手を振る桃にキュンとしたりしちゃいます。

もうここからの桃の小悪魔っぷりがエグいです!
エロいです!

髪の匂いをかがせたり
テレビを見ながらそっと手を握ってきたり
画鋲を踏んだと生足を見せつけたり
白髪発見と抜く振りをして頭に胸を押しつけたり

これには百瀬も堪らず桃に抱き着いちゃいます。

ギャッ!ロリコン!

そうお思いの方もいるでしょう。
特に女性の方。
確かに30男が15の女の子にのぼせ上る。

これをロリコンと呼ばずに何をロリコンと呼ぼうか

でもこれを見た男性陣は
百瀬...そりゃ しゃあない...
と思ったはずです。
最初は子供ぽかった桃がギアを入れたとたん妖艶な女と化すあの姿...

しゃあないです!可愛すぎます!エロすぎます!

言っときますけど僕はロリコンじゃあないです。
でも小野恵令奈 演じる桃には

あるはずもない性癖をこじ開けるパワー(可愛い)があります!

ここで言う桃(小野恵令奈)可愛いは
レオンのナタリーポートマン可愛い
キックアスのクロエちゃん可愛い
の類の可愛いではありません。

ハッキリ異性としての可愛い!萌えなのです!

まぁ、そんな感じな訳ですから百瀬はどんどん桃に惹かれていきます。
そして桃が帰る前日の深夜
2人は同じタイミングでトイレで起きます。
で、なにやら変な空気になり

KISS

おっさんが中学生にキス!しかも彼女もいる部屋で!

ギャー!百瀬

下衆!クズ!カス!

これはいかん、これはいかんですよ。

で、百瀬を完全にオトしたところで桃は実家に帰ります。

なるほど、そういう映画か...怖いな、キモいな
そうお思いの未見の方、
この映画はここまでが序章、本番はここからです!

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純情・愛情・過剰に異常
どっちもこっちも輝け乙女

桃に心を奪われた百瀬。
そんな百瀬と佳代が上手くいくはずもなく、百瀬は佳代に別れを告げ部屋を出て行きます。
しかし百瀬と別れたくない佳代は

嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ

と、百瀬にすがりつきます。
こっからの佳代が超ヤバイです。
妹の桃はプチストーカーでしたが、姉の佳代は

スーパーストーカーでした。

百瀬の職場に来訪
百瀬の新居 合鍵作成
百瀬不在時 家宅侵入
百瀬放尿時 覗き
百瀬の車にダイブ...etc

どうっすか?ドン引きしちゃいますか?
百瀬も佳代の数々のストーカー行為に

「言っとくけど、これもう犯罪だからな!」

と警察沙汰にまでしちゃいます。

でも僕はこの佳代の奇行を観て

田畑智子、可愛い

てなりました。
当事者からすると堪んないかもしれないし、確かに怖いんだけど
その必死な姿が
いじらしくて、いじらしくて...
こんな事やればやる程嫌われるのが分かってるのに
それでも百瀬に会いたい、そばにいたいって気持ちが痛いほど伝わります。

僕は はじめて田畑智子可愛いと思いました。
これだけ一途に思われても邪険にする高岡蒼佑にムカつきました。

で、その高岡蒼佑、もとい百瀬はどうしてるかっていうと
実家に帰った桃に電話しまくりです。
電話に出ない桃の留守電に

「百瀬ですけど、また電話しまーす」
「百瀬でーす、暇な時あったら電話下さーい」
「百瀬でーす、えーと、えーと、またかけまーす」
「桃ちゃん、ちょっとでいいから電話出てくれないかな」
「桃ちゃん...声が聴きたいです」

ギャー!
ここにもストーカーいたー!

1日に何回も何十回も電話かけまくり。
15歳の中学生にからかわれただけなのを、相思相愛と勘違いして鬼電って...

痛タタタタタタタタ

てか、何?この映画?ストーカーだらけやん!
全員ストーカーやん!

そうなんです。
この映画のさんかくとはストーカー3人の三角なのです。

嫌だな~怖いな~怖いな~

と、なっている未見のあなた、
いやいや本当に怖いのはここからです。

桃への想いがMAXになった百瀬が

遂に桃に会いに実家へ行きます!

で、我らがえれぴょん桃が再登場する訳ですが、

トンデモナイことになります!

僕が百瀬だったら とてもじゃないけど立ち直れないなぁ...
うん、百瀬に同情の余地なんてないですよ
ないですけど...流石にあれは同情しちゃうなぁ

さて、どうなっちゃうんでしょう?
え?佳代はどうなったかって?
佳代は佳代で、凄い事になっちゃうんだよなぁ

どんな凄い事が起こるのか書きたいところですが、いつもの寸止めです。
皆さんに楽しみを残す意味であらすじを追うのはここまでとします。
どんなトンデモラストに継がるのか、是非ご自身の目でご確認下さい。

尚、あらすじ追いはここまでですが、僕の感想はもうちっと続きます。
良ければもう少しお付き合い下さい。

空と君との間には 今日も冷たい雨が降る
君が笑ってくれるなら 僕は悪にでもなる

鑑賞済みの方はもちろん、未見の方もここまで読み進めて分かって頂けたかと思います。

桃を演じる小野恵令奈こそ、この映画のキーマンであると 

主役は百瀬(高岡蒼佑)で、ヒロインは佳代(田畑智子)です。
しかし主演の2人だけでは、この物語は動きません。
桃がいなければ、倦怠期であった2人でも あそこまで拗れる事はなかったでしょうし
佳代も百瀬もストーカーになる事もなかったでしょう。

桃という小悪魔が諸悪の根源。

ですから、この映画が面白くなるのもツマラなくなるのも

全て桃を演じる女優にかかっていた訳です。

吉田恵輔監督は撮る前からそのことが分っていました。
分かっていたから、桃を演じられる女優が見つかるまで2年待っていたそうです。
幼い魅力と大人の魅力を兼ね備えた、そんな女優はいないかなぁ...と
で、小野恵令奈を見つけ

あ!桃がいた!

となり、この映画の成功を確信したそうです。
そしてその確信は間違いではありませんでした。

桃=小野恵令奈

と言えるほど、彼女は桃を演じ切りました。
演じ切ったというより素の小野恵令奈が桃にかなり近かっただけかもしれません。

小野恵令奈は小悪魔的魅力を持つ女性ですから。

僕はそんな小野恵令奈が大好きです。
そして断言します。

小野恵令奈がいたから、この映画は傑作になった

と。

引退してから4年、この映画の公開から8年
今、小野恵令奈はどんな女性になってるでしょうか。
変わらず小悪魔でいてくれてるでしょうか。
それとも大悪魔に進化しているでしょうか。

僕は今の小野恵令奈が知りたい、観たい。
でもまだその願いは叶いそうもありません。

だから僕は繰り返しこの映画を観ます。
彼女を待つ新作映画が公開されるその日まで。

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追伸、僕は小野恵令奈の復帰を願う者の1人ですが
決してアダージョ小野恵令奈的復活は望んでいません。
オトナの女性として女優業に復帰して欲しいです。
その日が来るまで、Twitterとインスタを監視し続けます。
ストーカーのように。 

最後にこの映画が好きな方にお勧めしたい作品を紹介して終わります。
・白雪姫殺人事件
・ヒメアノ~ル
・小さな悪の華